悠言録

 今年9月に開催した本紙の創刊115周年記念事業にパネリストとして参加をいただい
た脚本家・映画監督の安田真奈さんからお手紙を頂戴した▼児童虐待をテーマにしたNHKドラマ「やさしい花」(9月24日放送)の脚本を担当したことがきっかけとなり、講演依頼が後を絶たないそうだ▼手紙には安田さんの新聞記事が添えられていた。「虐待は遠い世界の犯罪ではない。誰もが陥る可能性のある過ちである」。安田さんは自身の育児経験やヒアリングからそう実感した、と記していた▼誰もがわが子を傷つける犯罪者にはなりたくない。家族の無理解、孤立、貧困などのさまざまな要因から親の精神状態が不安定になる。虐待する親は、相談相手がいない、育児と仕事が両立できないなどの事情を抱えているという。子どもだけでなく親も救ってほしいのだ▼児童相談所などへの通報は虐待事件の抑止になるが、親の孤立を招くと警鐘を鳴らされていた。父親は子どもに癒やされるとよく言う。一方、母親は毎日、育児をはじめとする家事、あるいは仕事との両立で苦労しているのである。シングルマザーであればその苦労は計り知れない▼安田さんの次作「ちょっとは、ダラズに。」は、頑張れば頑張るほど空回り…そんなシングルマザーのジレンマを描いた。世の男性諸氏にこそ見てもらいたい。NHKBSプレミアムで来年1月29日に放送される。(茂)

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