悠言録

 新聞記事やニュースで出てくる「補助金」は、公益上の必要性が認められる民間団体や事業に対し、国や地方公共団体が交付するもの。しかしこれらの支出には当然、厳しいチェックが必要になる▼桜井市が、交付した補助金など300万円を不正に騙し取られたとして、NPO法人「笑集会」(平成25年に解散)の元理事長、若井ぼんさんと、元理事を詐欺容疑で刑事告訴した▼平成21年から、桜井駅南口商店街の空き店舗を改修し、お笑いを通じた高齢者の健康づくりとまちづくりに取り組んでいた。しかし経営難を理由に24年には事業を廃止。その後、市の補助金返還の求めに応じないでいた▼同会の補助金の使途は空き店舗の改修費のほか備品購入費で計3300万円。事業廃止後、パソコンなどの備品が行方不明になり、市が調査した結果、そもそも購入実態がなく領収証も偽造されていた▼仮に民間業者が「信頼し得る」相手方に融資を行って失敗したとして、判断を下したその担当者はどうなるか…。営利目的の民間企業と、公に資する行政とは生まれ持っての性格が違う。言い換えれば、行政はいつも猝祇嫻き瓩悩僂犂超に置かれている▼詐欺罪であればNPO関係者らは法に基づく処罰を受ける。ただ、判断をした市の責任はどうか―。不問で済むその環境は、市民感覚とは深い溝が否めない。市は「遺憾」以外で説明できるならば、聞かせてもらいたい。(染)









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