悠言録

 どんなにつらく悲しい出来事であっても100年も経てば風化し、今を生きる人たちには異次元の世界に映るようだ▼東日本大震災に伴う津波で岩手県の陸前高田市は人口の約8%にあたる約1800人の方々が死亡・行方不明になった。リアス式海岸という地形のなかでも平野が広く、そこに家屋が密集していた。また、宮城県沖地震による津波の高さ50造箸いα枋蠅里發函備えが脆弱(ぜいじゃく)だったことが被害を大きくした▼明治の頃、同規模の津波災害があり、先人は津波到達地点に石碑を設け後世に警鐘を鳴らした。戸羽太市長(50)は避難した市役所の屋上から住民らが流されていく様を目の当たりにし、妻を失った▼情報をうのみにしていたこと、「先人の教訓が生かされなかった」ことなどを悔いた。想定できなかったでは済まないと、心ない人たちやマスコミからバッシングを浴びたという▼戸羽市長の一言一言は心の臓に突き刺さり、その迫力に圧倒された。震災の記憶をつなぐため明治の石碑に代わる桜ライン311プロジェクトがスタートしている▼津波の到達ラインに10辰きに桜を植樹し、ラインにそった桜並木を作ることで、後世の人々に津波の恐れがあるときにはその並木より上に避難するよう伝承していく。その桜並木は総延長約170舛傍擇屐2甬遒聾什澆ら未来につながる。悲惨な歴史を繰り返さないのが人の英知だ。     (田)

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