悠言録

 夏の参院選がスタートした。アベノミクス、消費増税、医療・福祉、教育の充実などを争点として熱い戦いが始まったが、忘れてはならないのが安保法制が施行されて初めての国政選挙だということである▼憲法改正も含め、わが国のあり方を根本的に変えることの是非がこの選挙で問われていると言えよう。戦後70年を超えて守ってきた日本国憲法。安保法制の施行により、その内実が大きく変わろうとしている▼そもそも憲法は私たち国民が守るものではない。国民が首相や大臣、国会議員などの為政者に守らせるべき約束事である。政治権力がしていいことと、いけないことが書いてある。だからこそ、だれがこの日本国憲法をどうしたいのか、私たち国民がしっかり見定めて判断すべきだろう▼今年11月3日で憲法が公布されて70年を迎える。敗戦から立ち上がり「二度と戦争は起こさない」という強い思いから誕生した憲法である。前文には「決意し」「宣言し」「念願し」「全力をあげて」「信じる」「恒久」「永久」という言葉が相次いで登場する。まさにこの憲法は「誓いの書」と言えよう▼それが戦後70年が過ぎて、戦後生まれの私たちに「戦争」というリアリティーがなくなってきているのは事実だ。安倍首相自身も戦争を知らない▼戦後世代が社会を動かしている時代になってこそ、もう一度、私たちの原点に帰る必要があるのではないか。(純)

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