悠言録

 先日、大峰奥駈け参拝に初めて参加させていただいた。吉野町吉野山の金峯山修験本宗総本山金峯山寺で五條良知管領の先導で参拝した後、五番関から山上ヶ岳を目指した▼急斜面を一歩一歩踏みしめて登っていく。次第に汗が吹き出し息苦しい。先達に「とにかくついて登らなければ」という思いが先立ち、さらに汗が吹き出してくる。なんとか急斜面を登り切ったところでひと息つき、体勢を整える▼同行いただいた奈良トヨタの菊池攻社長らの叱咤(しった)激励もあり、その後は自然のリズムに溶け込むようにして歩くことができた。表行場や裏行場を体験し役行者(えんのぎょうじゃ)が金剛蔵王権現を感得した聖地・大峯山寺に到着した▼大峰奥駈道は吉野から熊野までの約170舛瞭残。修験道の中でも最も厳しい修行の行場で、1000年の歴史を超えて引き継がれてきたこの道は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として今も多くの修験者たちが厳しい修行を行っている▼五條管領が人々の幸せを願って11月に蔵王堂内で一昼夜にわたって護摩を焚(た)く八千枚護摩供「万人安楽とも祈り」を発願した。飲食せず数万本の護摩木を焚き続ける捨て身の行。「昔の人のように祈る心を取り戻す始まりになるよう、ともに祈りを」と五條管領▼創刊118周年、復刊10周年を迎えた本紙で、人々の「祈る心」を喚起していきたいものである。(純)

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