悠言録

 1557年の旧暦のきょう9月23日、越後の龍と呼ばれた上杉謙信が加賀国・手取川で織田信長軍を撃破した(手取川の戦い)。武田信玄の死後、劣勢だった信長包囲網の勢いが盛り返した一戦だった▼現在、NHK大河ドラマでは「真田丸」が放送中だが、NHKBSプレミアムでは「武田信玄」が再放送されている。新田次郎氏の歴史小説の原作が基となっており、戦国最強騎馬軍団の将というよりも金山採掘や河川の氾濫を防ぐための「信玄堤」の建設など、内政にも力を発揮した政治家としての一面がクローズアップされている▼旗指物に記されていたとされている「風林火山」は有名で、これは信玄が中国の兵法書『孫子』に傾倒していたからで、この兵法書により、集団戦の心得や諜報活動の重要性など近代的な戦略・戦術論を学んだ▼現代にも通用すると言われている『孫子』。ビジネス誌『プレジデント』で特集が組まれるほどで、多くの経営者や政治家が座右に備えているという▼奈良市が建設予定の新斎苑の計画地の地盤について、市が公表した2つの調査結果の矛盾が明らかになり、市が主張してきた安全性に疑問が生じている。にもかかわらず仲川元庸市長は横井町山林での建設にこだわり続けている▼孫子いわく「兵は拙速なるを聞くも、いまだ功の久しきを賭(み)ず」。意固地になって時を費やすのではなく、早急に方針転換を示すべきだ。(虎)

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