悠言録

 年末恒例の「今年の漢字」(日本漢字能力検定協会主催)の募集が来月1日から始まる。ちなみに昨年の「今年の漢字」を覚えている人はいるだろうか▼答えは「安」。安全保障関連法案の採決を巡り国論が二分したほか、建築偽装問題やメーカーの不正が発覚するなど暮らしの安全が揺らいだ年だった▼さて今年の漢字を占ってみる。「倫」はどうだろう。今年は政界・芸能界を中心に「不倫」が大きくクローズアップ。政治生命が絶たれたり芸能活動を休止せざるを得ない状況にまで追いやられた▼政治家の倫理観が問われた1年でもあった。舛添要一前東京都知事の政治資金不正使用疑惑にはじまり、全国の県議会や市議会で政務活動費における領収書偽造問題が発覚。発覚時の記者会見の対応を含め、さらなる政治不信を招いた▼明るい話に転換すれば、リオ五輪で日本は史上最多の41個のメダルを獲得した。リオデジャネイロを漢字で書くと「里約日内路」となり「倫」とは関係ないが、前回大会はロンドンで漢字表記は「倫敦」。ロンドン五輪を大きく上回るメダル獲得はこじつけか▼「倫」という字は、一文字で人として守るべき道を意味する。今年もまだ2カ月以上残っているが、東京五輪の会場見直しや豊洲市場の移転問題など首都・東京が揺れに揺れる一方、県内に目を向けても奈良市の新斎苑移転など問題が山積する。「倫」を重んじる政治を求めたい。(虎)

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