悠言録

 多メディア時代が到来して久しいが、近年、新聞の苦戦が目立つ。日本新聞協会の調べによると、この15年間、全国で新聞の発行部数が1000万部近く減っているという。一方、所帯数は800万近く増えているにも関わらずだ▼特に若い世代の所帯が新聞を購読しない傾向が強そうだが、インターネットだけに頼る情報収集では、限られた興味のある範囲のみの情報に踊らされ犯罪などに結び付くケースも目立つ▼奈良日日新聞が約1年の休刊の後、復刊して27日で丸10年を迎えた。明治31年8月7日の創刊以来、明治、大正、昭和、平成と激動の時代を幾多の苦難に耐え、県紙として県民のみなさんとともに歩み続けてきた▼その原点は「政党政派に関係なく純然たる独立新聞なるが故に、一党一派の私情に駆られて筆を狂わせることなかりせば、記事頗(すこぶ)る精確に、如何なる方向に向かっても毫も忌憚なく、毫も仮借する所なければ筆鋒亦(また)鋭利なり」である▼118年前の創刊時に、初代社長の赤堀自助が社告に記した一文だが、まさに事実に基づいた報道に徹し、偏ることなく、舌鋒鋭く世に問う姿勢は、6年前に週刊新聞となった本紙が今も目指すべき目標である▼2年後の平成30年には創刊120周年を迎える。「伝統」と「信頼」に裏打ちされた新聞として、これからも「県民とともに、県民のために」歩んでいきたい。(純)

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