悠言録

 なぜまた、尊い命が―。新国立競技場の建設工事に現場監督として従事していた23歳の男性が今年3月に失踪し、長野県で遺体で見つかった▼その後の警察の調査で自殺と判断。自殺は仕事が原因として、両親は上野労働基準監督署に労災認定を申請し、代理人の弁護士が先月20日に厚労省で記者会見をした▼時を同じくして、ツイッター上で「先月いとこが過労死したので漫画にしました」というつぶやきと出合った。ツイッター用に納められた4ページのこの漫画は、新国立競技場の過労自殺のニュースを見たのをきっかけに、自身の体験談を書こうとし、でき上がったもの▼繰り返される過労死や過労自殺。ずさんな勤務時間管理やサービス残業の状態化など、今の自分の労働環境を考えても、こうしたニュースは決して他人事とは思えない▼「俺が若い頃は…」のような発言を時たま耳にする。しかし、昔は昔、今は今、違う時代を比較してどうなるのか。「働き方改革」が注目される昨今、法制度の整備も必要だが、こうした偏見や、過労死・過労自殺は自己責任だという風潮も考え直すべきと感じる▼利益だけ追求し、「社員を殺してしまいました」では本末転倒だ。命あっての物種。企業側も奇麗事と言わず、社員の命があってこその利益という考えを忘れないでほしい。そして何より、過労に悩む働き手へ「自分の命」を優先してと言いたい。企業に犹Δ気譴覘畫阿法(佑)

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